漫画列伝8 シュトヘル

今回は、伊藤悠の名作シュトヘルを紹介。

 

◆あらすじ

13世紀。大ハン率いる蒙古(モンゴル)軍による西夏国への侵攻が続く時代に、モンゴルへの異常なまでの敵意をむき出しにする、「悪霊(シュトヘル)」と恐れられた狂戦士がいた。彼女には、モンゴルに恭順するツォグ族のハラバルに仲間を皆殺しにされた過去があったのだ。

現代。高校生・須藤は、死が満ちる戦場の夢に苛まれていた。ある日、転校生・スズキとの邂逅によって、須藤は800年前に処刑されたシュトヘルとして蘇生する。

そこにはスズキと瓜二つのユルールという少年がいた。ユルールは大ハンの息子であり、ハラバルの義理の弟であるという。事情も何も知らない須藤に対し、ユルールの口から語られる物語・・・

 

◆特徴タグ

・歴史物

焚書坑儒

それぞれの大義

 

 ◆感想と評価

皇国の守護者」で知られる伊藤悠の本格的歴史漫画である。

まずは、画力が秀逸であるということ。セリフのない見開き1ページのページの方が、読むのに時間を要するほどである。劇画と映画が混ざったような描写は、彼女の天賦の才と言える。

また、「文字」を焦点に当てた珍しい漫画でもある。

 

◆オススメ度:★★★★★★☆

凄まじい画力は必見。(そのためもあってか)やや読みづらい箇所あり。